60日間美肌プログラムの第2回目は、ターンオーバーについてです。

ターンオーバーを正常化することは、バリア機能を正常に保つことと併せて、あなたのお肌がこれらからずっと健やかな美肌でいられるために最も大切なことの一つです。


1)ターンオーバーを理解しよう

①ターンオーバーとは?

お肌のターンオーバーとは、お肌の表皮部分の「新陳代謝」、「生まれ変わり」のことです。

「表皮」は一番下から「基底(きてい)層」「有棘(ゆうきょく)層」「顆粒(かりゅう)層」「角層(角質層)」という順に並んで構成されています。

ターンオーバーとは、一番下にある「基底層」で新しい細胞が生まれ、徐々に角層まで押し上げられていき、バリア機能を果たした後、最後は垢となってはがれ落ちるというサイクルなのです。

②なぜターンオーバーが大切?

実はターンオーバーのサイクルの中で、バリア機能を担うNMF(天然保湿因子)と角質間細胞間脂質の2つがつくられるのです。

前回、バリア機能を説明した際に、バリア機能とターンオーバーを同時に考える必要があるとお伝えしまた。

その理由は、ターンオーバーが乱れると、セラミドやNMFが上手く作れなくなってバリア機能が低下するからです。

③ターンオーバーの期間は?

ターンオーバーの周期(サイクル)は20歳代の女性では28日程度と考えられています。

しかし、30~40歳代では約45日程度あるいはそれ以上といわれています。

さらに、50代、60代、70代になれば一層、ターンオーバーは遅くなります。

無理に早めると、未成熟な角質ができてしまってバリア機能が弱くなります。だから、ターンオーバーは適度であることが大切なのです。

ここで、注意すべきは、年齢ととともにターンオーバーが遅くなるので「促進させないと!」と思ってしまうことです。

④ターンオーバーが乱れる原因

バリア機能を低下させる原因には、加齢や大気の乾燥、紫外線、ストレス、睡眠不足、病気などさまざまです。

そのほかにも、不十分な保湿ケア、化粧品の刺激、洗顔やクレンジングの強すぎる摩擦や刺激など間違ったスキンケアも原因となります。

これは、前回もお伝えした通り、バリア機能低下の原因にもなります。ターンオーバーの乱れとバリ化機能の低下は相互に影響しあっているのです。

⑤ターンオーバーの乱れと肌悩み

次のように多くの肌悩みがターンオーバーの乱れによってもたらされます。

  • 毛穴の黒ずみやいちご鼻
  • 角栓が目立つ
  • お肌がテカる
  • ニキビや大人ニキビができる
  • お肌が敏感、過敏になる(敏感肌の状態)
  • インナードライ肌(肌表面はテカり、内部はカラカラ)
  • 肌に赤み、炎症、肌荒れ、発疹がある
  • 角質がごわごわ
  • シミ

2)動画で学ぶターンオーバー

👉 ターンオーバー


3)エイジングケアアカデミーで学ぶターンオーバー

👉 お肌のターンオーバーの改善と正常化は促進だけではNG!


お肌のターンオーバーの改善と正常化は促進だけではNG!

では、この2回で取り上げたバリア機能とターンオーバーを健やかな状態にするにはどうすれば良いのでしょうか?

その答えは、内側と外側からのエイジングケアやアンチエイジングを正しく行うことです。

次回からは、エイジレスな美肌のための実践的な方法をお届けします。


 <参考文献・参考図書> 

皮膚科専門医が教える やってはいけないスキンケア 檜垣祐子(東京女子医科大学教授 同附属女性生涯健康センター副所長)

スキンケアの科学 田上八朗

吉木伸子が教える 本当に正しいアンチエイジング大辞典 吉木伸子

美肌の教科書 「最新皮膚科学」でわかったスキンケア84の正解 川島眞

一般社団法人 日本コスメティック協会 検定試験参考図書 コスメマイスター・スキンケアマイスター 川島眞/宮地良樹